承諾誘導に利用できる心理術といえば、
「ローボール・テクニック」や「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」、「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」など、
このサイトでも幾つか紹介してきましたが、他にも、営業などの世界で重要なテクニックとして知られているものがあります。
その中でも特に有名なのが「ランチョン・テクニック」です。
ランチョン・テクニックとは?美味しい食事で交渉を成功させる方法
「ランチョン・テクニック」とは、心理学者の「グレゴリー・ラズラン」が明らかにした心理効果で、
飲食をしながら交渉をすることで、
「美味しい食事」や「楽しい食事の時間」という印象が、
交渉、話の内容に結びつき、好印象を与えることができる、と言うものです。
ランチョン・テクニック以外に、ランチョン効果などと呼ばれることもあります。
ちなみに、ランチョン・テクニックは、
本来関係ない事柄を、結びつけてしまうという心理作用(連合の法則)によるものです。
ランチョン・テクニックに関する実験
提唱した心理学者とは別の方ですが、アーヴィング・ジャニスが実際に行った実験では、
- 「コーラとピーナッツ」を食べながら説得文を読んだグループ
- 何も食べずに説得文を読んだグループ
- 不快な環境でで説得文を読んだグループ
にわけ、その説得文を読んだ後の反応を調べました。
結果としては、「コーラとピーナッツ」を食べながら読んだ説得文を読んだグループが、
その説得文に賛同しやすかった、という結果が出ています。
ランチョン・テクニックの応用
では、ランチョン・テクニックはどのように応用すると良いのでしょうか。
まずは、交渉したい相手や仲良くなりたい相手と「食事」を共にすることが必要です。
実際、海外の要人が来日した際も、会食をするシーンがよく報道されます。
また、商談会やカンファレンスなどでは、
ランチ・セッションなどのように、食事をしながら製品の説明などをする事があります。
どちらも、「心地よい時間」や「美味しい食事」などの印象、快感覚と、
意見や会社の製品を結びつけさせるためのものですね。
まとめ
連合の法則は無意識のうちに、物事を結びつけて考えてしまいます。
だからこそ、ランチョン・テクニックは強力で、相手に気づかれることなく使うことができます。
少しでも好印象を与えたい相手がいるならば、まずはご飯に誘うところから初めてみると良いかもしれません。