褒める時・叱る時の効果的な順番とは?人間関係に役立つ心理学を紹介

ビジネス心理学

「褒める」という行為の目的は、
その人がした成功や良いところを認識させ、さらに伸ばすことです。

そして、「叱る」という行為の目的は、
その人がした失敗や間違い、悪いところを認識させ、繰り返さないようにすることです。

どちらの場合でも、部下や後輩、子供などの
より良い成長、向上のために行っていることですが、

多くの場合、人は褒められると良い気分になり叱られるとあまり良い気分ではいられません

そしてその気分は、褒めた人や叱った人に対する評価や感情にも影響を及ぼします

そのため、褒め方、叱り方が適切であれば、
本人の心に届き、成長を促せるだけでなく、
褒めたor叱った人の評価や人望が高まる可能性がありますが、

褒め方、叱り方が不適切であれば、
本人の心に届くことはなく、成長につながらない上に、
褒めたor叱った人の評価や人望が失われる可能性があります

それでは、効果的な褒め方、効果的な叱り方というのはどのようなものなのでしょうか。

 

褒める時・叱る時の効果的な順番とは?人間関係に役立つ心理学を紹介

効果的な褒め方、叱り方とはどのようなものなのでしょうか。

心理学者のアロンソンとリンダーは、

「叱り方と叱る人に対する好感度の関係」について、次のような実験を行いました。

実験:叱り方と、叱る人に対する好感度の関係

4つのグループに分けられた被験者は、それぞれサクラから魅力度についての評価を受けました。
それぞれのグループでは、次のような流れで評価を受けました。・最初から最後まで褒める
・最初から最後までけなす
・最初は褒め、後半でけなす
・最初はけなし、後半褒める

その後、サクラに対する好感度、好意度を調査したところ、
最初にけなされ、後半で褒められたグループの被験者は、
他のグループの被験者よりもサクラに対する好意度、好感度が高かったということがわかりました。

最初から最後まで褒めると好感度が高い、というのは想像できると思いますが、

ずっと褒めた場合よりも、先にけなした後に褒めた場合のほうが、好感度が高かった、というのは驚くべき事実です。

叱ったあとに褒めるのが効果的

アロンソンとリンダーの実験の結果によると、
「叱ったあとに褒める」という方法が最も効果的である、と言えそうです。

 

実際、一貫して褒められると、良い気分ではありますが、
お世辞を言われているような印象になることもあるでしょう。

しかし、叱られてから褒められた場合は、
自分をちゃんと見てくれていて、良いところ、悪いところを見つけてくれている、という印象になります。

褒めたあとに叱るのがNGな理由とは?

良いところ、悪いところを両方指摘するのが良いのであれば、
なぜ、「褒めたあとに叱る」のはNGなのでしょうか。

これにはいくつか理由があります。

ピークエンドの法則

人間はものを見たり聞いたり体験したりする順序によって、
記憶の残り方や、全体に対する印象が変化します。

一日楽しいデートだったのに、最後の最後に喧嘩してしまった、なんてことがあったら、
そのデートを成功だった、なんて思いませんよね。

ところが、デートに遅刻したりして相手を怒らせても、
そのあとのデートの行き先や内容が楽しいものであれば、成功だった、と思えるのではないでしょうか。

これと同様に、褒めた後に叱ってしまうと、
終わりの印象に引っ張られるため、「叱られた」という事実が強く残ってしまいます。

初頭効果と新近効果ってなに?伝える順番で印象を変える方法を知ろう
人に何かを伝えるとき、その順番を意識したことはあるでしょうか? 実は、物事を伝えるとき、その順番によって印象が変化することがあります。 心理学ではそれを「初頭効果」や「新近効果」などとよんでいます。 今回は、この「初頭効果」や「新近効果」についてわかりやすく解説してみようと思います。

ゲインロス効果

人間は、周囲に対する評価を、「ギャップ」で判断することが多くあります。

普段優しい人に怒られると、「嫌われてしまったかも?」と不安になったり、
普段厳しい人に褒められると、「気に入られたかも?」と喜んだりした経験はないでしょうか。

これと同様に、褒めた後に叱ってしまうと、
ポジティブな印象からネガティブな印象になり、そのギャップに引っ張られて、ネガティブな評価になってしまいます

ゲインロス効果とは?ギャップを好印象につなげる方法を知ろう!
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まとめ

今回は「会社の人間関係に役立つ!効果的な叱り方と褒め方とは?」
というテーマで、「叱ったあとに褒めるのが効果的」というお話をしてみました。

批評するときは「叱ったあと(けなしたあと)に褒める」
褒められた後に、叱られ(けなされ)ると、本人の気分も、批評者に対する評価も下がりやすくなる

一つ注意があります。
それは、「相手の性格によって変えたほうがいい場合がある」ということ。

一度叱られたり、ネガティブな気持ちになると、人の話を聞き入れなくなったり、
極端に落ち込む無気力になるタイプの人間には、「先に叱る」という方法は望ましくないでしょう。

特に子供などは、まだ精神的に成熟していない為、
叱られていじけてしまい、褒めても聞いてくれなくなることがあります

こういう相手の場合は、「褒めて伸ばす」方法をとったほうが良いかもしれません

 

適切な方法で褒めたり、叱ったりできるように、
相手の性格などを見極めることが大切だということですね。

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